『The Avalanches』とはどんなアーティストなのか?
FUJI ROCK FESTIVAL ’17でのステージから約8カ月。The AvalanchesがDJセットで再び来日する。オーストリアから世界を熱狂させたサンプリング・コラージュの奇才は、その膨大なレコード・カタログのなかから、何を引っ張り出し、どんな世界を描いてくれるのだろうか。
The Avalanchesのデビューは2000年。3500以上のサンプリング素材を切り貼りし作り上げたアルバム『Since I Left You』の、甘美でスムースでありながら、ある意味狂気的ともいえる音を発掘する精神とそれらの折衷センス、ファンタジックなパーティ感が、ダンス・ミュージックやインディー・ミュージック好き、レコード・マニア達の度肝を抜いた。
Since I Left You
しかし、The Avalanchesが次のアルバム『Wildflower』をリリースしたのは、その存在がもはや伝説と化した16年後、2016年のことだった。前作にあった、ダンスフロア感覚に富んだ太いディスコ・ビートは影をひそめているが、その奔放で夢見心地なメロディー・ラインやサウンド、音を継ぎ合わせるセンスはさすが。日本では”ソフトロック”と呼ばれ親しまれているハーモニー・ポップやサイケデリック・ポップと、ヒップホップが交差し繰り広げられる音の旅。Sly & The Family Stoneの『There’s a Riot Goin’ On』(※『暴動』の邦題で親しまれている)をベースに、蝶をあしらい、カラフルにアレンジしたようなジャケットさながらの、あくまでユーモアを忘れない攻めの姿勢は、長すぎたブランクからくる期待値に、見事に応えるものだったのではないだろうか。
The Avalanches / Because I’m Me
そんなThe AvalanchesのDJセットといえば、2002年のSUMMER SONICを思い出す人も少なくないのではないだろうか。クラシック・ロックや往年のポップ、エレクトロ二ックまでをも大胆に繋ぐ唯一のスタイル。短いセットのなかで性急さともにしっかり流れを付け、観客をぶち上げたあのパフォーマンスが再び蘇るのか、はたまたまったく別のモードでくるのか。いずれにせよ、その日その瞬間にしか味わえない空間になることは間違いない。
そんな『伝説』に遭遇できる
“ROOM 3RD ANNIVERSARY at JOULE Osaka”
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